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田山花袋 『田舎教師』のなかの天長節

 ▼田山花袋の『田舎教師』は病死した青年教師の日記などをもとに明治の末、書かれている。その中に11月3日の天長節、つまり明治の天皇誕生日のことが出てくる。埼玉県北部、文字通りの田舎の小学校を舞台に一日の様子が詳しく描かれる。
 ▼先生や生徒、父兄、それに村の有力者らが晴れ着姿で集まり「君が代」などを歌う。子供たちはお菓子をもらって帰るが、先生や村長たちは茶話会に移り、さらに田んぼの中の料理屋での「2次会」に繰り出す。そこで校長と村長は今年の豊作について話しこむ。
 ▼菊の香が馥郁(ふくいく)として漂ってくるような季節感の中で、どこか浮き浮きとしたタッチである。地方の隅々に至るまで、天長節が楽しい行事として国民の生活に溶け込んでいたことをしのばせる。明治という時代の日本人の一体感のようなものをも感じさせる。
 ▼ちなみに明治の後、大正の天長節祝日はその3日前の10月31日だった。大正天皇の誕生日は本当は8月31日なのだが「暑くてお祝いする国民が大変だから」と2カ月遅らせたのだ。明治の天長節の雰囲気を引き継ぎたいという思いもあったのかもしれない。
 ▼その11月3日は当然のことながら、大正となって平日に戻った。だが「明治天皇やその時代をしのぶ日がほしい」という声が強まり、昭和2年「明治節」として復活した。それが戦後、CHQの意向で「文化の日」と変わり、今や祝日の名称としてはすっかり定着した。
 ▼だがせっかくそんな由来を持つ日である。どこかに『田舎教師』が描く明治という時代の活気や一体感を伝える日とならないものかと思う。「体育の日」にも書いたが、歴史や伝統を受け継ぐことに祝日の大きな意味がある。(平成23年11月2日「産経抄」)
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Author:ikisaka
11月3日を「文化の日」から「明治の日」に替えるための明治の日推進協議会のブログです。
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